N.SQUARE
広告看板をシンプルに支持するNブレース構造
Overview&Goal
すすきのでたくさんのビルを保有されているNビルさんが開いたコンペで、建築家の大田さんとAIGでの案が採用されて実現したプロジェクトです。すすきのという場所柄、建築自体が広告になるべく、6~8階の3層分をETFE膜(最終的には、PTFE膜)の背後からプロジェクターで映像を投影し、下層部のデジタルサイネージと共に時々刻々情報を発信する看板としての建築を目指しました。 この情報看板としての建築を支える建物はシンプルなSteel造を目指し、コンペヒアリング時に安藤は“「おいしい天ぷらそば」(天ぷら=広告看板、そば=あたり前にシンプルな建物)のような建物を作ります”と表明していました。 今回の建物の構造計画/設計のゴールは、①情報看板をサポートする誰が見ても美しいといえる支持フレーム、②シンプルに徹したコストパフォーマンスに優れたSteel造、③テナント部を大きく広く使うための片側コアを意識しながら設計を行いました。
Idea
構造計画/設計のテーマに即して、AIGのアイディアを挙げると、 ①透過性の高いPTFE膜は、15mのスパンに4mピッチでテーパーの対風梁で支持し、膜形態を保持するために設置するときのプレテンションを外周枠で保持するシンプルな架構です。中でも対風梁は、建物の利用者つまり、内側からスクリーンを見た時に情報を阻害しないが、構造性能を満足するという二律背反なテーマに対して設計者の考え方と施工としての許容限界を見極めるようにSteel工事の媚山鉄工さんと打合せを重ねて実現しています。 ②NビルのNを用いた「N」ブレースを主体とする圧縮ブレース構造を採用することで、対震要素と鉛直支持架構の役割分担を明確にしてスッキリとした印象を与えて有効面積を多く確保し、片側コア部分に鉛直部材を配置して、テナント内は無柱空間を実現しました。その他にも、スラブとSteel梁の合成効果を最大限に取り込める柱スパン割りとしてテナント空間を構築しました。 ③縦動線コア部分に積極的に対震用素を配置した片側コアにNブレースを配置することで、そこに生み出した合理的な7mスパンの中にX階段を配置することによって、テナント広さを最大限に生かしつつ、構造のシステムとの両立を図っています。 難しいことを実行することだけが構造デザインではなくPTFE膜に広告を投影したり、デジタルサイネージを駆使して、協働するクライアント、設計者、施工者、ファブなどの想いをシンプルに実行することで、プラス1なスパイスを効かせたおいしい「天ぷらカレー南蛮そば」のような建物ができたと思います(多 友佳子)





data
- 所在地
- 北海道札幌市
- 用途
- テナント
- プロジェクト期間(開始)
- 2019.08
- プロジェクト期間(竣工)
- 2021.01
- 規模
- 地上8階地下1階
Credit
- クライアント
- N-BLD.Group
- 建築設計
- DAIDA DESIGN STUDIO
- 立役者(外部)
- 媚山鉄工株式会社 (Steel工事)
- 立役者(AIG)
- 多 友佳子
- 写真家
- KEN五島