AIG ANDO Imagineering Group Inc.

代官山スクエア Daikanyama-SQUARE

代官山のカイダンヤマ。
目立つのに、街に溶け込む
不思議な二律背反

Daikanyama and Kaidanyama.
They stand out on the street,
yet blend into it. A strange contradiction.

Overview

2024年に竣工した代官山のテナントビルのプロジェクト。
代官山の地形的な特徴である階段や坂道、そして路地をモチーフに意匠コンセプトへと昇華し、構造面では、計画地の南北の特徴から周辺環境との最適な調和を実現。

テナントの事業性と開放感の最適なバランスを両立させ、かつ代官山ならではの意味付けも込められたAIGデザインのバリューが最大限発揮されたプロジェクト

Architectural design

代官山という土地の特異性
から導く意匠コンセプト

SAT では、代官山の話をみんなでしましょう

MAT 最初の提案のときに、カイダンヤマっていうタイトルでプレゼンしていたんですよね

SAT しましたね。突然、何で急に階段なんだ、という感じです(笑)
なんで、松下さん階段を突然出したんでしたっけ?

MAT 代官山って昔からよく行っている街なんですけど。山っていう文字が付く地名だけあって、渋谷に行くにしても、恵比寿に行くにしても、中目黒に行くにしても結構坂を上ったり下ったり、あるいは階段を上ったり下ったり。
そうやって動きながら、楽しむ街、散策する街という印象があったので、何となくそれをこの建物の顔に持っていきたいなと思ったんですよね

SAT 正面が階段ですからね

MAT うん。正面に階段を持ってくるというのは、人の動きが見える点では面白いところだと思うんですけど、一方でちょっとテナントビルとしての開き方が気になったところもあって。それを補完するために、北側にもう一つの代官山の特徴であるような「路地」を持ってきて、そっちには思う存分開こうというようなことを考えましたよね

SAT だからここに階段を、こっちに路地を作るということですよね。それが代官山らしさだ、みたいな感じでね。構造的には「開く」に対してはポイントありましたっけ?

Structural design

南北それぞれの役割が導く、
構造の最適解

AND 構造的には、北側はチャコットが建っていて、割とちゃんとデザインされた建物が建っていて。南側の方は敷地分割して、もう共同住宅が建っていたので、南側はクローズするっていうのは割と最初から決めてたコンセプトで。
じゃあ、北側をどうやって開くか、ということを考えていって。
写真が下の方にスクロールしたらあると思うんですけど、割と柱がXとY。こっち側は長手に向けて、こっち側は短手に向いてるっていう、Tみたいな配置の加工を考えていったんですよね。
それを今回プレストレストコンクリートでやり切っているんですけど、鉄筋をほとんど使わずにPCだけで成立するような柱張りの加工形式になっているんで。
それを今回この建物で実現したかったことのひとつなんですけど、PC業者が躯体工事を行うということを今回思案してみて。
仲の良いPC業者にやってもらったんですけど、それは結果的に構造という意味では上手くいったかなという気はします。
ただこの構造形式というのはカイダンヤマのファサードにある階段は、構造的にはもう構造になり得ないので、この階段を支えるためのシンプルなフレームは何か、みたいな。そんな感じで構造計画をしていましたね

SAT そうなんですよね、鉄筋量が少ないというか、鉄筋が細かったので現場に行ったときの配筋検査で「鉄筋細っ!」って。断面も小さいし。凄いなって

AND それはもうプレストレスが入っているからね

Architectural design

街に溶け込む鏡面のステンレスパネル

MAT でもこのXYの強弱が意外に内部空間にも効いていて。
さっきの北側の路地の方に開くというのがすごい具現化できて、すごい成功しているなって思いました

SAT それがこれだけ奥にすごい長い敷地なんですけど、普通は鰻の寝床みたいになって奥に行けば行くほど、暗くなるような建物になるんですけど、今回それを感じないんですよね。開き方に特徴があるので、ちょっと面白い内部空間になっているなって感じですよね

MAT 正面の階段も手すりの高さとか、結構スタディしましたよね

SAT しましたねー、結構苦労しました

MAT あと鏡面のステンレスパネルをこの手すりの部分に貼っているんですけど。それが、ここに来訪する人々だとか、街の様子あるいは空の様子が写り込んで、何となく形的には異様な形なんですけど、すごい街に溶け込んでいるというか、魅力的な建物になっているなというふうに思っていて。
素材の選定も含めて、階段をフロントに持ってくるっていうのは狙い通りというか、すごい良かったかなというふうに感じています

SAT 早く人が行き来する絵が見たいですけどね。実際、オープンしたてなので、まだそんなに人が行き来していないんですけど早く、ぜひ見たいですね

data

所在地
東京都渋谷区
用途
テナント
プロジェクト期間(開始)
2022.12
プロジェクト期間(竣工)
2024.06
規模
地上4階 地下1階

Credit

クライアント
株式会社グランドデザイン
施工会社
株式会社トーキョー工務店
写真家
有限会社バウハウスネオ