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AIG

Projects

HERE WE INTRODUCE THE PROJECTS WE HAVE DONE.
ALL PROJECTS ARE MADE OF IDEAS AND THOUGHTS THAT
EMBODY OUR PHILOSOPHY “IMAGINEERING”.

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KG/G

アンボンドPCとボイドスラブが生む有機的ボイド構造
  • RC RC

over view & Goal

北海道にとどまらないエリアで型枠工事をされている事業者の方の社屋です。 この建物は、自分の愛車を眺めることに主眼をおいたガレージがメインの平屋の事務所で、建築家は名車をたくさん所有する札幌の建築家の前川尚治さんです。 一般的な構造躯体の工事フェーズでは、鉄筋施工者が鉄筋を組み終わる前後から、型枠施工者によって型枠が立て込まれるため、自分の仕事にプライドを持っている人ほど現場では陣取り合戦が始まります。 型枠施工者のクライアントは計画の初期から、「若手育成のために鉄筋施工者の大変さを理解出来るように、鉄筋工事を自社の若手も混ぜ合わせて施工を行いたい」という想いを主張していたため、労力を掛けてもシンプルな仕組みのRC造の構造計画が必要だと考えました。ただ、作りたい空間はダイナミックな空間なので、そのあたりをどのくらいシンプルに構築できるかが今回のテーマとなりました。 今回の建物の構造計画/設計テーマは、①愛車を愛でるための空間、②型枠施工者でも出来るシンプルな鉄筋工事、③素材感を大切にした作られ方を意識しながら設計を行いました。

Idea

構造計画/設計のテーマに即して、AIGのアイデアを挙げると、 ①愛車を愛でるための空間は外形こそ敷地ラインに沿った形状ですが、外を感じるために有機的な流れるようなボイド(開口)があり、このボイドの周りをシンプルに構築するためにアンボンドPC鋼より線、ボイドスラブ、鉛直のみを支持するSteelポスト柱などを駆使して空間を作っていますが、中でもボイド(開口)周りの座標軸と建物外側から、座標軸が重なる部分は配筋が最大上下4レイヤーずつ合わさり、その部分にSteelポスト柱がありPC鋼より線も来るような、まさに「あやとり」状態でしたが一つ一つに優先順位を付けて解決しています。 ②クライアント最大の要望である、鉄筋工事の大変さを若手に理解させたいというテーマに対しては、建物自体はRCでシンプルに設計していますが、前述した屋根スラブはまさに「あやとり状態」でした。かえって複雑さにルールを持たせた解決方法の採用により、結果的に鉄筋工事を順序立てて構築する大変さを学べたようで型枠工事とは異なる楽しさを見出してくれていたようです。 ③構造で作る素材感というと、打ち放し型枠をどうするかとか、手仕事感をどう残すか、もしくは力強い架構表現をどうするかという話になりますが、それらも十分に表現した上で型枠施工者だからこそ出来るRCの表現を建築家の前川さんが色々と考えていて、中でも決め手はコンクリートでタイルを作るという究極のローテク仕上げ材の自作です。出来上がったこの表情は構造で作れる素材感とは全く異なる素材感があり面白いと感じています。 出来上がった空間はRCの素材感の多様さのある、クールだけどオーガニックな空間で、まさに趣味を極めた感のある建物となりました。そんなアイデアと技術力を投下した建物のボイド(空間)の下にある、風情のある植栽がまた素晴らしく、愛車、植栽を際立たせるための空間だったんだなぁ。と改めて感じました(多 友佳子)

data

所在地
北海道札幌市
用途
ガレージ
プロジェクト期間(開始)
2015.04
プロジェクト期間(竣工)
2017.08
規模
地上1階

Credit

クライアント
柏倉建設株式会社
建築設計
株式会社コウド一級建築士事務所
立役者(外部)
型枠と鉄筋工事を行った型枠施工者の皆さん
立役者(AIG)
安藤 耕作
写真家
前川 尚治